交通事故の後遺症で等級が出ると

後遺症の賠償金を割り出すために ライプニッツ係数

 交通事故に遭ってケガをすると、そのケガの治療が終わっても回復の見込みが持てない症状が固定的に残ってしまうケースがあります。その固定症状により介護が必要になったり労働の能力が低下するなどの影響が認められると、後遺障害として認定されます。

 ケガの後の固定的な症状が後遺障害として認められると、入院・通院の慰謝料とは別に後遺障害の慰謝料を請求することができます。また後遺障害の逸失利益も損害賠償請求することが可能です。後遺障害の逸失利益というのは、障害が残ってしまった事により本来であれば受け取れたはずの収入が将来的に得られなくなってしまう利益の損失です。
後遺障害には、等級という制度があります。この等級制度では、後遺障害の内容や程度を1級から16級までの数字で示します。数字が小さいほど、障害としては重度に認定されるものです。また、1級と2級は要介護認定の有無でふたつに分かれますので、障害のランクは全部で18あります。

 後遺障害の逸失利益の計算では、まず交通事故に遭わなければその人が問題なく収入を得られたであろう期間を算出します。この場合、労働可能年齢は67歳までとされているので、例えば35歳で交通事故に遭って後遺障害が残ったとすると残りの労働年数は32年間となります。交通事故で後遺障害として認定されると、認定された等級ごとに収入の逸失率が決められています。その人の基礎収入に後遺障害の認定等級による逸失率を乗じて67歳までの残りの労働年数を乗じたものが、後遺障害が残ったことによってその人が失う収入です。

 ここで、後遺障害の逸失利益は、将来的に得られたはずの収入を事故に遭い後遺障害として認定された時点で前倒しで加害者に請求するものです。そのため、その人の残労働年数に応じた利息の削減が必要となります。この利息を調整するための係数がライプニッツ係数で、基礎収入に後遺障害の等級ごとの収入の逸失率と残りの労働年数によるライプニッツ係数を乗じたものが後遺障害の逸失利益となります。

交通事故 民事調停になったけど調停日に予定が合わない場合

 交通事故の当事者になり、民事調停となった場合は、裁判所で調停日が決められます。その日に出向くことができなくなった場合は、すぐに調停期日通知書に記載されている連絡先に電話します。そして、調停期日通知書に記載されている事件番号を伝え、その担当の裁判所書記官に事情を伝えましょう。妥当な理由と判断されれば、期日変更申込書を書いて、裁判所に提出することになります。民事調停は、裁判所側の人員や場所の都合もありますので、極力期日変更は避けたいところです。また、希望通りの日にちに変更できるとも限りませんから、調停が先延ばしになり、長引くことも考えられます。

 民事調停は民事裁判と違い、出た結果に拘束力はありません。双方とも合意すれば、拘束力を持ちますが、いずれにも拒否する権利があります。裁判では、和解案が示されることがあり、和解案ならいずれの側にも断る権利があるものの、判決まで至ると、その結果は動かせません。納得いかない場合は、さらに上級の裁判所に控訴します。そこでの判決にも納得できない場合は、最高裁判所に上告します。最高裁の判断をもって、結論となります。そこに至るまでには、かなりの年月を要します。特に、交通事故の被害者がそこまで続けるのは相当な負担となります。加害者が任意保険に入っていた場合は、調停の相手方は任意保険会社となり、加害者側は結論まで長引こうが差し障りはないでしょうが、被害者側は違います。受けた損害額をそれまでずっと肩代わりして、自己負担し続けることになりますし、精神的にも体力的にも相当消耗します。加害者側は、仕事としてやっているため、その時間の報酬は出ますが、被害者にとってはただただ時間のロスとなります。民事調停で解決するなら、それに越したことはありませんので、万事都合をつけて、最初に指定された調停期日に合わせることが望まれます。早く交通事故関係の諸事から解放されて、日常を取り戻すことが望まれます。

交通事故 自賠責保険を請求するには

 交通事故によって被害者になった場合、加害者側の任意保険会社が手続きをとってくれるのが一般的ですが万が一、任意保険に入っていなかった場合はその手続きが滞ってしまうので被害者側が自ら加害者側の自賠責保険会社に請求することができます。一般的に被害者請求と呼ばれます。ただ被害者請求をするにあたって、加害者側の自賠責保険の会社名と自賠責保険の番号が必要になりますので加害者の名前、住所、電話番号に付け加えて忘れず控えましょう。被害者請求をするのに必要書類がいくつかあります。まず自賠責保険支払請求書と呼ばれる物です。これは自賠責保険会社から送られてくるものです。そして交通事故証明書、事故発生状況報告書。こちらは警察に出してもらう書類です。

もし怪我をしている場合は病院にて発行してもらう医師の診断書と診療報酬明細書、そして被害者が亡くなった場合は遺族の方が死亡診断書もしくは死体検案書と呼ばれる書類、怪我で後遺症が残れば後遺障害診断書も必要です。通院にバスや電車を使用した場合それらの領収書。自家用車を使用した時もガソリン代がでる場合もあります。距離計算ですので申請する時は距離を書きましょう。そして役所にて発行してもらう被害者の印鑑登録証明書、戸籍謄本、被害者が亡くなった場合は除籍謄本といった必要書類が不可欠です。もし怪我をして仕事を休まなくてはいけない状態になればこれに休業損害証明書、物が壊れたならばそちらの被害額そして写真が必要になります。本来ならば加害者側が任意保険に入っていればスムーズに進むのですがそうでない場合は被害者本人が必要書類を集め請求しなければなりません。

 もし、ご自身でするのが大変だと考えるのであれば被害者請求だけなら行政書士に頼むということもできますが、費用がかかってしまいます。示談交渉もしたいのであれば弁護士も必要となってくる場合もあります。弁護士費用はもっと高額な費用がかかると思われがちですが、実は、とくに後遺症が残ったケースでは後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益などの請求において弁護士に頼んだ方が弁護士費用を差し引いても得なケースが本当に多いので交通事故弁護士などで交通事故に詳しい弁護士について調べるのも良いと思います。以上が自賠責保険を請求するにあたっての方法です。